先週参加をした無料相談会において、最も相談が多かったのが相続に関する内容でした。
この傾向は、今回だけでなく、全体的に言える事です。
高齢化が進んでいる日本において、今後は相続が多く発生することは周知の事実です。
加えて、昨年から適用されている相続税の基礎控除額の改正により、相続税を支払う対象者は大幅に増加しました。
被相続人としては、少しでも多くの財産を相続人に残してあげたいと考えるのではないでしょうか?
実は、相続に関しては多くの特例措置があり、これらを有効に活用する事で相続税を抑制する事が可能です。
一点注意していただきたいのは、これらの特例の活用は、相続時だけでなく、生存中から実施することが重要だという事です。
今回は、表題にある教育資金に関する特例をご紹介します。
まず、難しい言葉が有りますね。「直系」とは、祖父母・父母・子などの様に系図の上下に連なる血縁者をさします。ちなみに、直系に対して傍系という言葉があり、これは同一の始祖から枝分かれした血族(例えば兄弟・姉妹)をさします。
そして「尊属」とは、前の世代(系図の上側)に属する血縁者をさします。たとえば、子から見た父母や祖父などがこれにあたります。逆に後の世代(系図の下側)に属する血縁者を卑属といいます。
さて、今回の特例は「直系尊属」からの贈与となりますので、一例として祖父母や父母から子や孫への贈与が対象になるというわけです。
一方で、贈与される側である受贈者は、何歳でもよいのでしょうか?
これは、30歳未満に限定されています。教育資金ですからね。
それでは、タイトルの意味をご理解いただいたところで、肝心の内容について簡単にご紹介します。
まず対象にできる金額ですが、受贈者一人当たり最大で1,500万円まで(学校外の教育費用は最大500万円まで)非課税贈与が可能です。
そして、この贈与は平成31年3月31日までに実施される必要があります。
また、祖父母から孫へという様に1世代を飛ばした贈与の場合は、祖父母→父母→子という相続をたどる場合に比べて有利になります。
さらに、本特例については、相続開始前3年内の生前贈与加算の適用がないため、安心して生前贈与が可能となります。
ただし、この特例を利用するにあたっては、金融機関などに受贈者名義の口座を教育資金管理契約にて作成する必要があります。この契約により、金融機関によるチェックが入ることになりますので、教育資金以外で資金を引き出すことができなくなりますので、確実に受贈者に資金を供給することが可能になります。
一方で、支出の度に領収書などを金融機関に提出する必要があるなど、やや煩雑な手続きが必要になります。
また、受贈者が30歳に達した時点で贈与の残りがある場合は、残額分の贈与税を支払うことになりますので、注意が必要です。
ご活用をお考えの場合には、細則が多々ありますので、内容を詳しく確認してメリットとデメリットを見極めていただくことが重要です。
これらの特例を上手につかって、生前から相続を見越した対策をとることをお勧めします。
