日本は、島国で有用な土地が少ない国です。
そのような中で国民の生活の基礎となる農業を守っていくことは重要な政策です。
そのようなこともあり、農地というのは様々な法律で守られており、所有者といえども簡単には土地の開発をする事ができません。その代表例が農地法による転用許可です。
しかし、農地をまもっているのはのうちほうだけでなく、さまざまな法律があらゆる面から農地をまもっています。
一例が今回の「農業振興地域の整備に関する法律」です。
この法律は、農業の振興を諮ることを目的とし、農業の近代化も見据えた合理的な国土の利用を実施するための法律です。
したがって、この法律で農業振興地域内の農用地区域に指定されている土地は、除外申請をしなければ農地法による農地の転用申請をする事はできません。
この農用地区域ですが、「今後おおむね10年以上にわたりり農業生産の基盤として確保されるべき土地の区域で、また、土地改良、農用地造成等の農業基盤整備を計画的に推進することを予定している区域」と規定されています。要は、その地域で農業を推進していくにあたって重要な核となる地域という事で、ここを無秩序に開発されたのでは、効率的な農業の発展が期待できないという事で規制がされているわけです。
そのようなわけで、この除外申請を出すためには以下のような要件を満たす必要があります。
【農用地区域除外の要件】
ア)その土地を農用地等以外の用途に供することが必要かつ適当であって、農用地区域以外に代替すべき土地がないこと。
イ)農用地区域内における農用地の集団化、農作業の効率化その他土地の農業上の効率的かつ総合的な利用に支障を及ぼすおそれがないこと。
ウ)農用地区域内における効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の利用の集積に支障を及ぼすおそれがないこと。
エ)農業用用排水施設や農道など農用地等の保全又は利用上必要な施設の有する機能に支障を及ぼすおそれがないこと。
オ)土地基盤整備事業完了後8年以上経過しているものであること。
そして、上記を満たしていれば市町村長に除外の申請をします。
申請を受けた市町村長は、関係する団体の意見も聴取したうえで知事と協議をします。
このように県まで巻き込んだ申請が必要になるのです。
仮に、この申請が許可されて除外を受ける事ができても、その後に農地法の定めによる転用手続きを経てようやく転用が可能になるという長い道のりをたどる必要があります。
自分の土地を自由にできないもどかしさは有りますが、農業を守るという視点からこのような制度が取られています。
皆さんも農地を転用したいと思った場合は、その土地に農地法以外の規制が有るかどうかの確認を最初にしてみる事をお勧めします。

来週は年末となりますので更新はお休みさせていただきます。
皆様、良い年をお迎えください。